■Optixシリーズの特長
Optix MX3は蛍光測定の際に、励起光にレーザーパルスダイオードを使用しています。サンプルにピコ秒レベルのレーザー光を照射し、光電子増倍管(PMT)により単一光子計数をおこなうため生体から計測される蛍光からの情報は強度(intensity)情報だけではなく、蛍光の時間領域情報(深度情報、濃度情報、蛍光寿命情報)といった多数の情報を得ることが可能です。また、単一光子計数を行うことが可能であるため非常に高感度です。
1) 深度情報
Optix MX3は、サンプルにピコ秒レベルのレーザー光を照射し(青矢印)、これをPMTにより単一光子計数をおこないます(赤矢印)。この際、検知する蛍光物質が深いところにあれば、レーザー光が照射され、PMTに検知されるまでの時間が長くなります。このため、検知されたシグナルのピーク位置が時間軸上で後ろにずれてきます。このピーク時間シフトの情報から蛍光の深度情報を計算しています。
2) Lifetime解析による蛍光物質の分離
蛍光寿命(Lifetime)は蛍光物質の性質や、条件(結合状態とフリー状態、ph、酸素濃度、温度等)によって変動します。この蛍光寿命の違いを計測することで単に蛍光強度の情報だけでは分からなった情報を得ることができます。
Lifetime情報による近波長の蛍光物質の分離例
OptixMX3は、Lifetimeの違いで2種の蛍光がオーバーラップした場合のシグナルを分離することも可能です。Cy5.5とATTO680は蛍光検出の波長が非常に近く、CCD等蛍光強度を計測する方法では、2種の蛍光シグナルを分離することができません。しかし、この2つの蛍光物質のLifetimeが異なっているため、LifetimeをGatingという方法で分離することで別々のシグナルとして分離することできました。
3) 高感度および定量性
濃度の違うCy5.5を5匹のマウスに注射し蛍光強度を測定したところ5μM~50nMまで濃度依存的な蛍光強度が得られました。
■データ収集・解析
操作がしやすい専用ソフトウエアが標準装備(Acquisition System)および解析ソフト(OptiViewTM)付属
データ収集は専用ソフト(Acquisition System)によりすべての操作を行います。
Optix MX3で取得したデータは専用解析ソフトウエアOptiViewTMを使用することにより、簡便に処理することが可能です
※解析ソフトウエアOptiViewTMでの解析画面例
仕様
| 光源 | 内部: レーザー(1~4本) 外部: user-defined |
|---|---|
| レーザー波長 | レーザーダイオード: 470 nm, 635 nm, 670 nm, 735 nm, 785 nm; 連続波レーザー: 532 nm |
| レーザーパルスレート | 2.5; 5; 10; 20; 40 and 80 MHz ± 1% |
| パルス持続時間 | ≦150 ps |
| 分最大光強度 | ≧1 mW 470~785 nm 80 MHz (パルスレーザーダイオード) ≧50 mW 532 nm (連続波レーザー) |
| 検出システム | 光電子増倍管 (PMT) 時間相関単一光子計数系(TCSPC) |
| 検出フィルター | 蛍光フィルターホイール(最大8種類) |
| 波長検出範囲 | 450 to 900 nm |
| 検出領域(スポット) | 1 mm diameter |
| 動物イメージ確認用カメラ | CCD (GigE Vision), モノクロXVGA, ダイナミックレンジ: > 54 dB, 非同期トリガ機能、露出制御機能 |
| ピクセル数 | 1032 x 776 |
| スキャンステップ | 0.5 to 3 mm |
| スキャンモード | ラスタースキャン |
| スキャン範囲 | (W × L × H) 3.1″ × 7.9″ × 2″ (8 × 20 × 5 cm) |
| 保温用プレート | 28~42 ℃ (実験条件に依る) |
| Animal handling | サンプル状況モニター機能 サンプルベッド温度モニター機能 (control rate > 1 ℃/ 分) |
| オプション | 5-mouse スキャンニングベッド Optical / CT 共通スキャンベッド (Optical / CT fusion) アイソレーションbox 麻酔システム ECG モニターシステム |
| システムサイズ(W×D×H) | (70 × 76 × 75 cm) |
| 重量 | 110 kg |
| 動作環境 | 20-26 ℃ 20-75% (相対湿度) |
| 使用電力 | 100/230 VAC, 50/60 Hz ± 10% (protective earth) |
| 動作用PC | Intel(R) CoreTM 2 Duo CPU E8500 @ 3.16 GHz; 1.96 GB of RAM |
※仕様および外観は、改良のため予告なく変更することがありますのであらかじめご了承ください。
アプリケーション
- Oncology Research(腫瘍)
- Neurological disease models(神経疾患モデル・アルツハイマーなど)
- Cardiovascular(心血管機能)
- ADME/Toxicology(薬物動態/毒性)...
Optixを使用したアプリケーション例
- マウス腫瘍モデル
- マウス脳虚血モデル
- LDL受容体欠損モデルマウス
マウス尾静脈よりCy5.5を注入後15~60min後の蛍光測定結果。腫瘍部血管の透過性亢進によって蛍光強度が強くなっている様子が確認されました。
マウス脳虚血モデル(MCAO)の尾静脈よりCy5.5を注入後24時間後の蛍光測定結果。対照(a)のマウスでは脳内の 左右で蛍光強度に変化が認められないが、MCAOマウス(b)では脳の左部分に蛍光が強く認められ、脳虚血により血液脳関門(BBB)が壊れた様子が確認されました。
LDL受容体欠損マウス(A)とコントロールマウス(B)にAtherosclerotic plaque 特異的ペプチド(AP-1)をCv7.5含有したグリコールキトサンナノ粒子(AP-1-HGC-Cy7.5)を尾静注後、6時間での蛍光測定結果。コントロールマウスと比較してLDL受容体欠損マウスの特に大動脈付近に強い蛍光が認められました。これは、AP-1-HGC-Cy7.5が動脈硬化プラークに結合したことを示しています。
| カタログ番号 | 品名 |
|---|---|
| ART-M3-3NG | Optix MX3 |
※なお, 改良のため外観, 仕様等を予告なく変更することがありますので, ご了承ください.
3D再構成ソフトにより、3次元方向の情報を表示することが可能!
3D再構成ソフトによる3Dイメージング画像例
マウス腹部
マウス頭部(脳梗塞モデル)
*3D再構成ソフトウェアはオプションです
※詳しい内容については弊社までお問い合わせください



